Tommy Facenda - High School U.S.A. (New York City Area) / Plea of Love

ジーン・ヴィンセント＆ザ・ブルー・キャップスにギタリストとして参加した経歴も知られるヴァージニア州ポーツマウス出身のロックンロール・シンガー／トミー・ファセンダが、1959年にATLANTICレーベルからリリースしたシングルです。ビルボード・ホット100チャートで最高30位、ビルボード・R&Bチャートで最高28位を記録しました。

「アメリカ合衆国の高校」というノヴェルティーソングで、米国の28州にある点在する高校をモチーフにした作品の「ニューヨーク・シティー・エリア編」です。ヴァージニア州ノーフォークを拠点にするLEGRAND/S.P.Q.R.レーベルの責任者であるフランク・グイダの提案で本作が録音され、ATLANTICレーベルは全国配信のために曲を全国バージョンにまで拡大してリリースする事になりました。


Frank Guida

サブタイトルでも読み取れますが、全州分（28種類）のレコードとして販売されたトリッキーな戦略も功を奏したユニークな一曲です。R&Bスタイルのブルージーな楽曲を、ラテン調のリズムとガールコーラスに乗せて明るく歌う50's ロックンロール・クラシックス！

上記の理由で28タイトルのコンプリートを目指すコレクターもおり、中にはレアな地域のコピーもあるので、場合によっては高額で市場に出る事もあるレコードです。1998年にLEGRANDレーベル編集で出されたアルバムで全バージョンが収録されました。



裏面はバラード曲です。

アーティスト【トミー・ファセンダ】





ロックンロール・シンガー。1939年ヴァージニア州ポーツマウス生まれで、本名 Tommy "Bubba" Facenda 。1957年にジーン・ヴィンセント＆ザ・ブルー・キャップスにギタリストとして参加し、“ブッバ”というあだ名で活動。その後間もなく、同じブルー・キャップスのメンバーだったポール・ピーク（Paul Peek）とコンビを結成し、ザ・クラッパー・ボーイズ（The Clapper Boys）としても活動。1958年にブルー・キャップスを脱退し、ソロ歌手としてNASCOレーベルと契約。1959年にヴァージニア州ノーフォークのLEGRAND/S.P.Q.R.レーベルのオーナー／フランク・ガイダが手がけたノヴェルティー・ソング「High School U.S.A.」が、1959年にATLANTICレーベルよりディストリビュートされた全国ヒットを記録。この「High School U.S.A.」は、28州分のバージョンが同時にリリースされるというユニークな販売方法も話題となった。80年代には再びザ・ブルー・キャップスに戻りヨーロッパ・ツアー等にも出かけている。2012年、ロックンロールの殿堂は、ジーン・ヴィンセント＆ザ・ブルーキャップスの正式なメンバーであったという事が特別委員会によって認められ殿堂入りに認定された。