The Miracles - Shop Around / Who's Lovin You (ARP pressing)
1960 USA Original 45rpm Record [TAMLA/54034]
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モータウンにおいて、作詞・作曲、プロデューサー、歌い手としてや、ベリー・ゴーディーJr.の片腕として会社経営にまで非凡なる才能を発揮した天才人物スモーキー・ロビンソンを中心としたデトロイトR&B~ソウル・グループ/ザ・ミラクルズが、1960年10月15日にTAMLAレーベルからリリースしたシングルです。
ベリー・ゴーディー・ジュニア・プロデュースによる作品です。
Berry Gordy Jr.
ビルボード・トップ100チャートで2位、ビルボード・R&Bチャートで8週連続で1位、キャッシュボックスマガジントップ100ポップチャートで1位を記録しました。ミラクルズにとって最初のミリオンセラーであり、モータウン・レコード・コーポレーションにとっても最初の100万枚のヒットでした。2006年にグラミー賞の殿堂は「ロックンロールを形成した500曲」の1つとしてロックンロールの殿堂入りさせ、ローリングストーン誌が選ぶ「ザ・500・グレーテスト・ソングス・オブ・オール・タイム」では500位に認定されました。
ミラクルズによる「ショップ・アラウンド」のオリジナルバージョンは、1960年にモータウン傍系のTAMLAレーベルからカタログ番号T-54034でリリースされました。ベリー・ゴーディは、現在成長している息子に、ガールフレンドや妻にふさわしい女性を見つける方法についてアドバイスを与えている母親の姿を描いています。この曲のオリジナルバージョンはブルースの影響が強く、ミシガン州デトロイトのローカルエリアを中心に流通しました。それをラジオで聴いたゴーディは「テンポが遅すぎる」と不満を持ち、そのレコードのコピーは市場から回収され、より広い商業的成功を達成するために、歌を再録音する必要があると決定しました。ある朝の午前3時に、ミラクルズ(ロビンソン、クローデット・ロジャース、ボビー・ロジャース、ロニー・ホワイト、ピート・ムーア)は新しくポップなバージョンを録音し、それが全国的な大ヒットとなりました。オリジナルバージョンは以下にYouTubeのリンクを貼っておくのでご参照ください。
「ショップ・アラウンド」は、デビー・ディーンの「ドント・レット・ヒム・ショップ・アラウンド」というサンサーソングに影響を与えており、1961年2月にホット100で92位を記録しています。
1976年、アメリカのポップミュージックデュオ、キャプテン&テニールによるバージョンは、カナダのRPMシングルチャートで4位に達し、USビルボード・トップ100チャートで4位に達しました。
裏面はスモーキー作によるバラードで、元恋人による悲嘆であり、彼らの関係がどのように悪化したかを思い出し、今誰を愛しているのか疑問に思うといった内容です。
カバーも多く、チャートアクションを起こした主要なバージョンには、1967年のブレンダ&ザ・タビュレーションズによるカバーが全米ポップチャートで66位、R&Bチャートで19位に達しました。
1969年8月7日にザ・ジャクソン5によるカバーが、彼らのナンバーワンシングル「アイ・ウォント・ユー・バック」にカップリングされ、多くの人の耳に触れ、以降のカバーバージョンの基礎となりました。ここでのリードはもちろんマイケル・ジャクソンで、ジャクソン5のステージでもファンから人気のある曲となっており、マイケルが1972年に声変わりするまではセットリストの定番だったそうです。
コンディション:VG(-)/VG(-)/WOL マトリックス番号:L1 ARP / H55546 ARP |
アーティスト【スモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズ】
R&B~ソウル・ボーカル・グループ。モータウン社を代表する大スター・グループ。1955年頃にデトロイトで結成されたザ・ファイヴ・チャイムス(The Five Chimes)~ザ・マタドアーズ(The Matadors)が前身。1958年にジャキー・ウィルソンのマネージャーのオーディションに合格し、ジャッキーが所属していたBRUNSWICKレーベルで、ジャッキーの為に楽曲を提供していたベリー・ゴーディーJr.を紹介される。1958年にグループ名をザ・ミラクルズに変更し、ENDレーベルよりビリー・ディヴィスが作曲した「Got A Job」でデビューを果たす。ベリー・ゴーディーJr.がモータウン以前に設立していた ジョビート音楽出版(Jobete Music Company, Inc.)がCHESSレーベル傍系のANNAレーベルに作品を卸していた事から、親会社であるCHESSレーベルとも関係があり、1959年にCHESSレーベルを紹介され、そこで録音した「Bad Girl」がヒットを記録。しかしここで、「自主配給にした方が儲かる」と考えたベリー・ゴーディーJr.は、1959年に自主レーベルTAMLAレーベルを設立し、CHESSでヒットしていたミラクルズの「Bad Girl」を再プレスするもののTAMLA盤の方はノーヒットに終わる。1960年にTAMLAレーベルよりリリースされた「Shop Around」は遂にナショナルヒットを記録し、モータウンにとっての初のミリオンセラーとなった。以降は「You've Really Got a Hold on Me」、「Mickey's Monkey」、「I Second That Emotion」、「Baby Baby Don't Cry」、「Tears of a Clown」、「Ooo Baby Baby」、「Going to a Go-Go」、「The Tracks of My Tears」、「(Come Round Here) I'm The One You Need」、「The Love I Saw in You Was Just a Mirage」、「More Love」といったモンスターヒットを1970年頃まで快調に連発するモンスターグループへと成長を遂げている。また中心人物のスモーキー・ロビンソンは、ファルセットを活かした美声ヴォーカルの持ち主で、作詞作曲をすればメロディーも歌詞もピカイチ。音楽プロデューサーとしても才能を発揮し、1962-1966年の間にはモータウン内でメアリー・ウェルズ、ザ・テンプテーションズ、ブレンダ・ホロウェイ、ザ・マーヴェレッツ、マーヴィン・ゲイらをプロデュースしたろ、多くのヒット曲を手がけている。そしてベリー・ゴーディーJr.の片腕となり、会社経営にまで非凡なる才能を発揮した天才人物でもあった。1972年にスモーキーが脱退し、グループは1978年頃まで活動。80年代以降は何度か再結成して活動している。スモーキーは2010年代以降も現役活動中である。