Nina Simone - Love Me Or Leave Me / I Loves You, Porgy

ジャンルの垣根を越えて多くの音楽ファンから愛され続ける黒人女性ジャズ、ポップ・シンガー、ピアニスト／ニーナ・シモンが、1958年にBETHLEHEMレーベルからリリースしたシングルです。

1928年にウォルター・ドナルドソンが作詞し、ガス・カーンが作詞したポピュラーソングのカバーです。最も売れたこの曲のオリジナル・バージョンは、1928年12月17日にルース・エッティングによって録音され、COLUMBIAレコードからリリースされ、1929年にチャートで2位に達しました。



自身のピアノにドラムスとベースを加えた小編成バンドによる演奏で、最大限のスウィング感と哀愁のブルージィ・ボーカルを組み合わせた50's フィメール・ジャズ・ボーカル・クラシックスです。

裏面はチャート作品で、ビルボード・ホット100チャートで最高18位を記録しました。映画『ポーギー＆ベス』挿入曲のカバーとなる2サイダー盤です。

レーベルに「A JAZZ CLASSIC」表記のない初期プレスです。

アーティスト【ニーナ・シモン】



黒人女性ジャズ、ポップ・シンガー、ピアニスト。1933年ノースキャロライナ州トライオン生まれで、2003年にフランスで死去。本名 Eunice Kathleen Waymon 。ジャズを基調としながら、R&B、ソウル、ゴスペル、フォーク、クラシック、ポップス等、様々な音楽要素を取り入れた独自のスタイルで、ジャンルの垣根を越えて多くの音楽ファンから愛され続ける大スター。4歳からピアノを弾き始め、ジュリアード音楽院（Juilliard School of Music）に進学し、クラシック音楽を習う。1954年にアトランティック・シティの「Midtown Bar & Grill」というレストラン・バーで、ニーナ・シモンという芸名でピアノを演奏し音楽活動を開始。1958年にBETHLEHEMレーベルと契約し、デビュー作の「I Loves You Porgy」がナショナルヒットを記録。1959年にはCOLPIXレーベルと契約し、1964年まで多くのジャズヴォーカル作品やライヴを録音し人気を博す。1963年にアラバマ州バーミンガムで起きた人種差別主義者による教会爆破事件の発端を期に、ジム・クロウ法に抗議した作品「Old Jim Crow」を発表し話題となる。その後もライヴでは「血の日曜日事件」に関する公演を交えたり、差別主義者に対する武装戦闘を促すなど過激なメッセージを発し続けた。1964年にPHILIPSレーベルに移籍し、スクリーミン・ジェイ・ホーキンスのカバー「I Put a Spell on You」がヒットした。1967年にRCA VICTORレーベルに移り、1968年に「Ain't Got No, I Got Life」がヒットを記録。1970年にバルバドスに移住したが音楽活動は続けており、RCA VICTOR, CANYON, STROUD, CTI, ENJA, CARRERE, STARJAZZ, VPI, VERVE, HENDRING-WAGHAM, DEJA VU, ELEKTRA等のレーベルに1993年まで録音を続けている晩年はスイス、オランダに住み、その後に定住したフランスで1992年に乳癌が原因で死去。ローリング・ストーンの選ぶ「歴史上最も偉大な100人のシンガー」において第29位に選定される20世紀を代表する名歌手である。