Charlie Gracie - Butterfly / Ninety-Nine Ways

50年代後半のイギリスにおいて、エルヴィス・プレスリーの次に紹介されたアメリカン・ロックンローラーとして人気を博した事でも知られる、フィラデルフィア出身のロックンロール・シンガー、ギタリスト／チャーリー・グレイシーが、1956年12月30日にCAMEOレーベルからリリースしたシングルです。バーニー・ロウ・プロデュースによる作品で、ビルボード・ホット100チャートで16位、ビルボード・R&Bチャートで最高10位、UKシングルチャートで最高6位を記録しました。

バーニー・ロウ＆カル・マンが共作した（クレジットにあるアンソニー・セプテンバーは偽名）楽曲を、軽快なロカビリーサウンドとコーラスに乗せた50's ロックンロール・クラシックス！全体的にエルヴィス・プレスリー＋ザ・ジョーダネアーズをイミテートしたスタイルで、エルヴィス風のボーカルにも味のある名作です。

バッキングの演奏はバーニー・ロウが担当しました。


Bernie Lowe

1957年にアンディー・ウィリアムスによるカバーバージョンもNo.1ヒットを記録しています。



1957年にボブ・キャロルによって録音されたバージョンは、ビルボード・ホット100チャートで最高61位を記録しました。



裏面もロックンロール作品です。

コンディション：NM/NM マトリックス番号：45BL105A / 45BL105B

アーティスト【チャーリー・グレイシー】



ロックンロール・シンガー、ギタリスト。1936年ペンシルヴァニア州フィラデルフィア生まれ。本名 Charles Anthony Graci 。小さい頃から結婚式や近所のレストラン等で、ギターを演奏する天才少年として話題になり、地元のラジオでもパフォーマンスし、ローカル・タレント・コンテストでも優勝した。14歳でポール・ホワイトマンのテレビ・ショウや、人気番組「アメリカン・バンドスタンド」にも出演。1952年にCADILLACレーベルに初録音し、その後20THE.CENTURYレーベルにも録音し、初期はジャンプ・ブルースやゴスペル、カントリー・ブギ等を演奏して活動していた。1956年にフィラデルフィアのCAMEOレーベルと契約し録音した「Butterfly」が200万枚以上の大ヒットを記録した。続く「Fabulous」は米国内だけでなく、イギリスでも大ヒット（UK Single #6-）となり、この曲は「イギリス人が好むロックンロール」の象徴として、以降20年以上に渡りイギリス国内のラジオ局でオンエアされ続けています。その後も「Wandering Eyes」「Cool Baby」等が米英でヒットする。米国内では人気のロックンローラーとして、DJアラン・フリードのショウに出演したり、前述の音楽テレビ番組『アメリカン・バンドスタンド』や『エド・サリヴァン・ショウ』にも出演した。そして1957年公開のロックンロール映画『ジャンボリー（Jamboree）』にも出演し、同時期にチャック・ベリーやボ・ディドリー、ジ・エヴァリー・ブラザーズらともツアーをし、エディー・コクランの友人でもあった。当時のイギリスではエルヴィス・プレスリーの次に紹介されたアメリカン・ロックンローラーとして人気を博し、1957年と1958年に2回のイギリス・ツアーを行い、後にロック・グループとして活躍するザ・ビートルズやザ・ローリング・ストーンズ、ヴァン・モリソン、ジョー・コッカー、グラハム・ナッシュらも彼のショウを見に来ていたという説があり、UKロックの血となり骨となった存在である。録音は他にもCORAL, ROULETTE, FELSTED, DIAMOND等のレーベルがあり、ここではよりR&B寄りのサウンドに傾倒している。