Roy Orbison - In Dreams / Shahdaroba

3～4オクターブの声域を誇る、バリトン・ボーカルの天才歌手でもあり、ポップス界屈指のメロディー・メイカーで、名プロデューサーとしても知られる、テキサス州ヴァーノン出身のロックンロール／ロカビリー、ソングライター、ギタリスト／ロイ・オービソンが、1963年2月13日にMONUMENTレーベルからリリースしたシングルです。

フレッド・フォスター・プロデュースによる作品です。ビルボード・ホット100チャートで最高7位、ビルボード・ミドルロードシングルチャートで最高3位、ビルボード・R&Bチャートで最高19位、カナダのCHUMチャートで最高7位、英国シングルチャートで最高6位を記録しました。オービソンがビートルズとツアーしている間、イギリスでは5か月間チャートに残りました。2012年にローリングストーン誌が選ぶ「史上最も偉大な曲500曲」のリストで319位にランクインしています。

曲はロイ・オービソンが作詞作曲しました。失われた愛を歌ったオペラ的なロック・バラードで、7つの楽章で構成されたユニークな構造を持っています。歌詞は、苦悩に満ちた、憂鬱な10代のロマンスと大人の病的な執着の間で不安定に揺れ動く物語です。オービソンは、ほとんどのロックンロール歌手の音域を超越した2オクターブにわたって歌います。オービソンの独特の悲しげな歌声が「どうしようもない！どうしようもない！」と歌い、聞き手を感傷的な気分に誘導します。オービソンの強力な声域を最大限に活用した内省的で哀愁を帯びたバラードというだけではなく、とても複雑で美しいメロディーを使い、一種のバロック的でクラシック的なスタイルを、ポップ・ミュージックにもたらしたと評される名作です。

裏面はシンディー・ウォーカーが書いた曲で、エジプトをモチーフにしたマイナーキーで哀愁漂うバラードです。エキゾチックなアレンジも素晴らしい2サイダー盤です。

アーティスト【ロイ・オービソン】

ロックンロール＆ポップ、ロカビリー、ソングライター、ギタリスト。1936年テキサス州ヴァーノン生まれで、1988年12月6日に死去。本名 Roy Kelton Orbison 。3～4オクターブの声域を誇る、バリトン・ボーカルの天才歌手でもあり、ポップス界屈指のメロディーメイカーで、名プロデューサー。初期は自己のバンド／ザ・ティーン・キングス（The Teen Kings）でロカビリーを演奏/歌っており、1957年にSUNレーベルと契約を結び、デビュー作の「Ooby Dooby」がナショナルヒットとなる。そして1959年頃まで、エルヴィス・プレスリーの後任的な存在で、SUN, RCA VICTORに録音を残す。1960年からはMONUMENTレーベルと契約し、1965年頃まで「Only the Lonely」「Crying」「In Dreams」「Oh, Pretty Woman」といったトップ40ヒットを22曲も連発している。1965年からはMGMレーベルに移籍したが、1960年代後半の活動は不調が続いた。1970年代以降も活動し、1987年にロックンロールの殿堂入りを果たし、ローリングストーン誌が選ぶザ・グレーテスト・アーティスト・オブ・オール・タイムでは37位に選定されている偉大なる人物である。