The Penguins - Earth Angel / Hey Senorita

ドゥーワップ・バラードの大名作「アース・エンジェル」のオリジネーターとして知られるロサンジェルス出身のR&B・グループ／ザ・ペンギンズが、1954年10月にDOOTONEレーベルからリリースしたシングルです。



このDOOTOレーベル盤は、1957年7月頃に製造されたセカンド・プレスです。この曲自体、長期的に売れたシングルだったので、DOOTONE/DOOTO盤共にレーベル・バリエーションが多く存在しています。記録では、1,000万枚以上のコピーが売れたそうです。

ビルボード・ホット100チャートで最高8位、ビルボード・R&Bチャートで最高1位を記録しました。ローリングストーン誌が選ぶ「ザ・500・グレーテスト・ソングス・オブ・オール・タイム」では151位に選定されています。2005年、「アース・エンジェル」は「文化的、歴史的、または美的に重要」であると考えられ、 米国議会図書館によって全米録音登録簿に追加される50の録音のうちの1つとなりました。

ドゥーツィー・ウィリアムズがプロデュースし、ザ・ペンギンズは、ロサンゼルス南中部のガレージでこの曲をデモとして録音しました。デモ音源には追加で楽器をオーバーダビングする予定でしたが、オリジナルのデモバージョンは予想外のヒットとなりました。当時、メインストリームでチャートヒットした珍しいインディペンデントR&B・レーベルのシングルのひとつであり、1950年代の大部分にわたって売れた不朽のヒットシングルであり、現在ではドゥーワップ・ソングの決定版の1つとみなされています。

裏面はラテン・リズムを取り入れた陽気なルンバ・ドゥーワップです。

コンディションはVG(+)評価でまずまず良い感じなのですが、音質は全体的にプレス状態に起因するバックグラウンド・ノイズが出ます。個人的な経験ですが、このタイトルで鳴りが完璧な状態の盤を見た記憶がありませんので、プレスノイズはこのタイトルの宿命ではないかと考えられます（この退路るの78回転/SP盤は音質が良いです）。そんな中でも、この盤の鳴り具合は、比較的まだ良い方のプレス状態になると思いますので、実際のレコードから作成した試聴音源をお試しくださいませ。

アーティスト【ザ・ペンギンズ】





R&B・グループ。1953年にロサンジェルスで結成。1954年にDOOTONEレーベルからリリースされた「Hey Senorita」は、多くのラジオ局のDJが裏面の「Earth Angel (Will You Be Mine)」を気に入ってオンエアし、1955年にトップ10入りの大ヒットになった。その頃にザ・プラターズを手がけていたバック・ラムがマネージャーとなり大手のMERCURYレーベルとの契約にも至ったが、以降のヒットは出ていない。グループは1959年頃まで活動を続けた。