Paul McCartney - Another Day / Oh Woman Oh Why

元ビートルズのベーシストでシンガー、ソングライターのポール・マッカートニーとその妻リンダ・マッカートニーによって1971年に結成されたイギリス系アメリカ人のロック・バンド／ポール・マッカートニーが、1971年2月19日にAPPLEレーベルからリリースしたシングルです。

ポール・マッカートニー・セルフ・プロデュースによる作品で、ビルボード・ホット100チャートで最高5位、ビルボード・イージーリスニングチャートで最高4位、カナダのRPMチャートで最高4位を記録しました。

ポール・マッカートニーが書いた曲で、1970年のビートルズ解散後の彼のソロアーティストとしてのデビューシングルでした。妻のリンダがこの曲の共作者としてクレジットされています。歌詞は、孤独な女性の職場や家庭での単調な生活と悲しみ等の日常を描写しており、1966年のバラード「エレノア・リグビー」におけるマッカートニーの語り口に似た観察的なスタイルを使用しています。



マッカートニーは、リンダとの1971年のアルバム『ラム』のセッション中のニューヨーク市で「アナザー・デイ」を録音しました。バッキングは1971年1月21日に完成し、ニューヨークのA&Rスタジオで音響効果とリード・ボーカルとハーモニー・ボーカルが追加されました。マッカートニーの妻リンダは「アナザー・デイ」でボーカルハーモニーを歌っています。ミキシングセッションは2月8日にA&Rで行われました。


Linda McCartney

ニューヨーク市の『エレノア・リグビー』と呼ばれたシンプルでキャッチーなポップ・ソングでしたが、当時、ジョージ・ハリスンの『オール・シングス・マスト・パス』や、ジョン・レノンの『プラスティック・オノ・バンド』並みの芸術的表現をマッカートニーの新作には期待されていたため、この曲の持つ繊細な魅力は「平凡」と受け取られ、多くの音楽評論家からは批判的な軽蔑を受けた作品でした。

裏面もポール・マッカートニーによって書かれた曲です。激しいボーカルの演奏によって補完された、緊張感のあるブルース・ロック・ソングです。さらに、この曲はドラムのリズムによってペースを決められ、その上にタイトなギターラインが織り交ぜられる強固な基盤を確立しています。マッカートニーの「轟音を立てるような」ボーカル・パフォーマンスの気概と生々しさをが称賛される隠れた名作です。

アーティスト【ポール・マッカートニー】















サー・ジェームス・ポール・マッカートニー CH MBE (1942年6月18日生まれ)  イギリスのシンガー、ソングライター、ミュージシャン。ザ・ビートルズで世界的な名声を博し、ザ・ビートルズではベースギターを演奏し、ジョン・レノンと主な作詞作曲とリードボーカルの役割を分担した。ジョン・レノンとのソングライティング・パートナーシップは、歴史上最も成功したものであり続けている。史上最も成功した作曲家および演奏家の一人であるマッカートニーは、ベース演奏へのメロディックなアプローチ、多彩で幅広いテナーの声域、音楽の折衷主義で知られており、ロックンロール以前のポップスからクラシック、バラード、そしてエレクトロニカまで多岐に渡る。リヴァプールで生まれたマッカートニーは、ジャズ奏者である父親や、リトル・リチャードやバディ・ホリーなどのロックンロール・パフォーマーの影響を受け、10代の頃から独学でピアノ、ギター、作詞作曲を学んだ。彼は1957年にジョン・レノンのスキッフル・グループであるザ・クオリーメンに参加したときにキャリアを開始し、最終的に1960年にザ・ビートルズに発展した。「キュートなビートルズ」とも呼ばれたマッカートニーは、後にロンドンの前衛的なシーンに没頭し、ビートルズのスタジオ作品に実験的な美学を取り入れることにおいて重要な役割を果たした。1967年のアルバム「サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」から始まり、彼は徐々にバンドの事実上のリーダーとなり、ほとんどの音楽や映画プロジェクトに創造的な推進力を与えている。「アンド・アイ・ラヴ・ハー」、「イエスタデイ」、「エリナー・リグビー」、「ブラックバード」など、彼のビートルズの曲の多くは、史上最も多くカバーされた曲の一つにランクされている。彼は主にビートルズのベーシストであったが、さまざまな曲でキーボード、ギター、ドラムなど他の多くの楽器を演奏した。ビートルズ解散後、彼は1970年のアルバム『マッカートニー』でソロアーティストとしてデビューし、最初の妻のリンダ、デニー・レインとともにバンド、ウィングスを結成した。マッカートニーのリーダーシップの下、ウィングスは1970年代で最も成功したバンドの1つになった。彼は、「My Love」、「Band on the Run」、「Listen to What the Man Said」、「Silly Love Songs」、「Mull of Kintyre」などの全米または全英ナンバーワンヒット曲を作詞または共作した。彼は1980年にソロ活動を再開し、1989年からはソロアーティストとしてツアーを行っている。ウィングスとは別に、リンダと「アンクル・アルバート/アドミラル・ホールシー」、「カミング・アップ」、「パイプス・オブ・ピース」、スティービー・ワンダーと「エボニー・アンド・アイボリー」、そしてマイケル・ジャクソンと「セイ・セイ・セイ」等をヒットさせた。また彼は音楽を超えて、動物愛護、アザラシ狩猟、地雷、菜食主義、貧困、音楽教育に関連する国際慈善活動を促進するプロジェクトに携わってきた。マッカートニーは、ビルボード・ホット100チャートのトップに輝いた32曲を作詞または共作曲し、2009年の時点で米国で2,550万枚のRIAA認定ユニットを売り上げている。彼の栄誉には、ロックの殿堂入りが2回（1988年にビートルズのメンバーとして、1999年にソロアーティストとして）あり、アカデミー賞、プライムタイム・エミー賞、18回のグラミー賞、ロックの殿堂入りが含まれている。1965年に大英帝国勲章を授与され、1997年に音楽へのサービスでナイト爵位を授与された。2020年の時点で、彼は世界で最も裕福なミュージシャンの一人であり、推定資産は8億ポンド（約1,481億円）である。