Sam The Sham & The Pharaohs - Wooly Bully / Ain't Gonna Move

ターバンを巻いた中近東風の衣装や、ノヴェルティーな楽曲、テックスメックスとの融合性などを売りに、多くのヒット曲で60年代のアメリカン・ロックを代表するグループとなったサム・ザ・シャム＆ザ・ファラオズが、1965年にMGMレーベルからリリースしたシングルです。

ビルボード・ホット100チャートで最高2位を記録しました。1965年6月5日から6月12日の間に300万部を売り上げたという記録が残されています。

バンドのフロントマンであるドミンゴ・“サム”・サムディオによって書かれた作品で、標準的な12小節のブルース形式の楽曲を、ブリティッシュインベイジョンに影響されたロック・サウンドと、コンジャント（主にメキシコとキューバのラテンアメリカの伝統の音楽の伝統の一種）のリズム混合した最初のアメリカのレコードでした。

録音は、サム・フィリップスのSUNスタジオの後継である、メンフィスの639マディソンアベニューにある、サム・C.フィリップス・レコーディングスタジオで行われました。当初は1964年にメンフィスを拠点とする小さなXLレーベルからシングルとしてリリースされ、1965年にMGMレーベルによって全米配給されヒットに至っています。



「ウーリー・ブーリー」は、ジュニア・パーカーのブルース「フィーリング・グッド」に基づいた、ビッグ・ボー・＆ジ・アロウズによる1962年のR&B「ハリー・ガリー・ナウ」の改良版で、主に歌詞を「ハリー・ガリー」を「ウーリー・ブーリー」に置き換えたパーティーソングです。



1981年に、イギリスのスカ・バンド／バッドマナーズがカバーしています。



裏面はジョン・リー・フッカー風のブルース・ロックで、こちらはR&Bがお好きな方におすすめです。

オリジナル・カンパニースリーブ付きです。

アーティスト【サム・ザ・シャム】









ロック・シンガー。1937年テキサス州ダラス生まれのメキシコ系アメリカ人で、本名は Domingo "Sam" Samudio 。1961年に自身のバンド／ザ・ファラオズを結成するものの、1962年にバンドは解散。その後メンバーのヴィンセント・ロペス（Vincent Lopez）がルイジアナで結成したザ・ナイトライダース（The Nightriders）に鍵盤奏者として加入。彼らは1963年からメンフィスを拠点に活動し、ヴィンセント・ロペスが地元テキサスに戻ったのをきっかけに、メンバーチェンジを経てサム・ザ・シャム＆ザ・ファラオズにグループ名を変更して活動を再開。間もなくメンフィスのPENというレーベルに吹き込んだ「Wooly Bully」が、MGMレーベルより全米配給されてナショナルヒットした。その後も「Ju Ju Hand」、「Li'l Red Riding Hood」等を立て続けにヒットさせ、60年代のアメリカン・ロックを代表するグループとなっている。ターバンを巻いた中近東風の衣装や、ノヴェルティーな楽曲、テックスメックスとの融合性などが魅力となるグループである。