Santo & Johnny - Sleep Walk / All Night Diner

「ティアー・ドロップ」のヒットで知られるニューヨーク州ブルックリン出身のロックンロール・ギター・デュオ／サント＆ジョニーが、1959年にCANADIAN AMERICANレーベルからリリースしたシングルです。

ビルボード・ホット100チャートで2週連続1位、R&Bチャートで最高4位、UKシングルチャートで最高22位を記録し出世作となった作品です。

元々はサント＆ジョニーの前身グループであった、マイク・ディー＆ザ・メロートーンズ（Mike Dee & The Mello Tones）で、1958年に作曲された「Deep Sleep」という作品がベースになっており、その作品がそのまま「Sleep Walk」となり大ヒットに至ったという経緯があります。「眠り」をモチーフにした作風らしく、スティール・ギターの心地良い音色がメロディアスな楽曲を情緒的に奏でる50's インストゥルメンタル・ロックンロールの名作です。また同時に椰子の木がなるビーチを想わせてくれる快適さや、大切な人との決別を連想させる様な淋しさもある不思議な魅力のある作品でもあります。

1998年にブライアン・セッツァー・オーケストラがカバーしグラミーを受賞しています。



フリートウッド・マックの創設メンバーとして知られるピーター・グリーンによる1968年の大ヒット作品「アルバトロス」は本作からの影響が大きいとされています。



さらにはザ・ビートルズの1969年のアルバム『アビー・ロード』に収録された「サン・キング」が本作からの影響があると分析されています。



またモデスト・マウスによる1996年の「スリープウォーキング」では、独自の歌詞を乗せたカバーで完成されています。



裏面は一転して、ジャジーなスウィングが印象的なロックンロール・インストゥルメンタルとなる2サイダーです。

アーティスト【サント＆ジョニー】



ロックンロール・ギター・デュオ。ニューヨーク州ブルックリン出身のイタリア系アメリカ人サント＆ジョニー・ファリーナ（Santo & Johnny Farina）兄弟によって1959年に結成されたデュオ。スティール・ギターの音色を活かした、エキゾチックなインストルメンタルや、ロックンロール系の作品を得意とした。サントはティーン期にアコースティック・ギター～スティール・ギターをハワイで習い、14歳の時にハワイアン・スタンダードを中心に演奏する自身のバンドを結成。その後 兄弟であるジョニーと共に新バンド／マイク・ディー＆ザ・メロートーンズ（Mike Dee & The Mello Tones）を結成して活動。1958年に作曲をした「Deep Sleep」という作品が、翌1959年に「Sleep Walk」というタイトルに改題され、CANADIAN AMERICANレーベルよりリリースされナショナルヒットを記録している。その後も同レーベルに多数のインストゥルメンタル作品を残し、IMPERIALレーベルにも60年代後半までにも録音を残している。