Mrs. Miller - Downtown / A Lover's Concerto

1960年代に一連の甲高い、オフテンポのボーカルで名声を得たアメリカの女性ポップ歌手／ミセス・ミラーが、1966年にCAPITOLレーベルからリリースしたシングルです。

ビルボード・ホット100チャートで最高82位を記録しました。

イギリスの作曲家トニー・ハッチによって書かれ、イギリスの歌手ペトゥラ・クラークが1964年に録音した大ヒット曲「ダウンタウン」のカバーです。



バッキングはプロのミュージシャンによる演奏で上質ですが、ボーカル・スタイルは素人っぽさをわざと強調したインパクトのあるもので、コメディー・レコードとして話題となった、まさに珍盤です。シングル・チャートの順位はそれほど後順位でもありませんが、この曲が収録されたアルバム『ミセス・ミラーズ・グレーテスト・ヒッツ』は、発売から最初の3週間で 250,000 枚以上を売り上げ、アルバム・チャートで15位に達し、結構な高順位を記録しました。なので、どちらかというと冗談が分かる大人のリスナーに主に支持されたのだと推測されます。



裏面はアメリカのソングライター、サンディ・リンザーとデニー・ランデルが書いた曲で、1965年にザ・トイズによって録音されたヒット曲「ア・ラヴァーズ・コンチェルト」のカバーです。

ビルボード・ホット100チャートで最高95位を記録しました。

こちらもきつい冗談具合が逆に痛快で素晴らしいスーパー・ノヴェルティー・ポップ・バージョンでおすすめです。

アーティスト【ミセス・ミラー】







Elva Ruby Miller（1907年10月5日～1997年7月5日）アメリカの女性ポップ歌手で、1960年代に一連の甲高い、オフテンポのボーカルで名声を得た。録音はCAPITOLレーベルにあり「ムーン・リバー」、「マンデー・マンデイ」、「恋人たちの協奏曲」、「ダウンタウン」などが代表作品として知られている。訓練を受けていないメゾソプラノ歌手である彼女は、ビブラートを多用した重厚なスタイルで歌った。ポピュラー音楽専門家による評価のひとつには、ミラーの声は「ゴミ箱の蓋の上を走り回るゴキブリ」の音であると例えられたこともあった。それにもかかわらず、「ダウンタウン」は1966年4月にビルボード ・ホット100のシングル・チャートに到達し、最高82位を記録した。シングルのB面「ラヴァーズ・コンチェルト」も同月のホット100の95位にランクインしている。